ゴルフ初心者の悩みと壁

ゴルフ初心者が最初にぶつかる3つの壁と解決法

takagolf

こんにちは!
ゴルフにどっぷり沼っているヒロです。
2020年からゴルフを始めて、今のベストスコアは83。
まだまだ伸びしろだらけですが、ゴルフに出会ってからの毎日がとても楽しくなりました。

この記事では、ゴルフを始めたばかりの頃に誰もが経験する「壁」を取り上げてみます。
僕自身が通ってきた道でもあり、同じ悩みを抱えている人に「大丈夫、みんな同じだよ」と伝えたい。
今回は「3つの壁」に絞ってご紹介します。
理由はシンプルで、ひとつひとつをじっくり掘り下げたいから。
他の壁はまた「パート2」でお話しする予定です。

よーし! 打つぞー

クラブン
クラブン

クラブン! しっかり打ってね!

ボールン
ボールン

壁1:ボールに当たらない

「社会人になってゴルフを始めた」──そんな人は本当に多いですよね。
会社の上司に誘われたり、取引先との接待だったり、友達や親との遊びだったり。
きっかけは人それぞれですが、共通しているのは「大人になってからゴルフを始める人が多い」ということです。

そしてゴルフを始める前、多くの人が一度くらいはテレビでプロの試合を見たことがあるはずです。
軽やかなスイングでボールを打ち、一直線に空を切り裂くショット。
グリーンに向かって美しい放物線を描き、ピタッと止まるボール。あれを見ると「ゴルフって簡単そうだな、自分もできるかも」と思ってしまうのは自然です。

ところが、いざ練習場でクラブを握って打ってみると――現実はまったく違います。

  • 空振りして「えっ…当たらないの?」と驚く
  • ボールの上をかすめるトップ
  • 地面をガツンと叩くダフリ
  • 右へ左へと曲がるボール
  • 挙げ句の果てにはシャンクして、隣の打席に飛んで謝るはめになる

中には練習場の屋根や柱に当たって「ガンッ!」と音を響かせ、周りからチラッと見られて恥ずかしい思いをした人もいるでしょう。
僕もまさに同じ経験をしました。

「当たらないのは普通」だと知ろう

最初に知ってほしいのは「ボールに当たらないのは普通のこと」という事実です。
野球やテニスをやったことがある人でも、最初はゴルフクラブの扱いに苦戦します。
クラブの長さ、重さ、フェースの向き…。
慣れていない道具を初めて使うのだから、当たらなくて当たり前なんです。

大切なのは「当たらない=自分に才能がない」と思い込まないこと。
むしろ、誰もが必ず通る道だと考えてください。

アドレスを見直す

では、どうすれば「当たる」ようになるのか。
答えはシンプルで、まずは 構え=アドレス を見直すことです。

初心者がよくやってしまうのは、背中が丸まって猫背になっていたり、膝を曲げすぎて腰が落ちすぎていたりする姿勢です。
そうなると、体の軸がブレやすく、クラブが安定して振れません。
力も正しく伝わらないので、空振りやダフリの原因になります。

基本の流れ

アドレスの基本を、流れに沿って整理するとこうなります。

  1. まっすぐ立って「気をつけ」の姿勢を取る
  2. 足を肩幅に広げ、安定感をつくる
  3. 腰を支点にして前傾し、上体で「くの字」をつくる
  4. お尻を軽く締め、腹筋に軽く力を入れる

この姿勢は最初とても疲れます。
お尻や太ももに効いている感じがするかもしれません。
でも、この姿勢が崩れてしまうと、どれだけクラブを振っても綺麗なスイングにはつながりません。

算数で足し算ができなければ掛け算ができないのと同じで、ゴルフも「構え」ができていなければ次の動作は絶対にうまくいきません。

ワンポイントアドバイス

足裏の重心を意識する
 かかと寄りでもつま先寄りでもなく、土踏まずあたりに体重を感じられると安定します。
正しい構え」から整えましょう!

スマホで自分の姿勢を撮影する
 自分では真っ直ぐのつもりでも、客観的に見ると猫背になっていることが多いです。

鏡の前で素振りする
 体の軸が真っ直ぐ立っているか確認できます。

↓理想の構え
 みなさんぜひ自分のアドレス写真を撮って見比べてみてください。

↓初心者時の私です
 ・お尻が落ちて膝も曲がりすぎ
 ・ドライバーなのに前傾しすぎ
 

グリップ(握り方)を知る

クラブは“体とクラブをつなぐ唯一の接点”。
ここが整えば、当たり・方向・飛距離の土台が一気に安定します。
代表的な握り方(結合の仕方)は3種類、それぞれの特徴はこうです。

  • オーバーラッピング:右手小指を左手人差し指の上に乗せる。両手の一体感が出やす
              く、力みが減りやすい。多くのプロ・上級者が採用。
  • インターロッキング:右手小指と左手人差し指を絡める。手が小さい人・握力に自信
              がない人でも一体化しやすい。タイガーやニクラスが代表例。
  • ベースボール
    (テンフィンガー):10本の指すべてで握る。違和感が少なく、野球経験者は移行し
              やすい。ヘッドスピードが出やすい反面、手先が暴れると方向
              が不安定になりやすい。

さらに左手の向き(右打ちの場合)でフェース向きが変わります。

  • ストロング:左手甲がやや上(ナックルが3個ほど見える)。フェースが閉じやすく、
          スライス対策に◎。
  • ウィーク:左手甲が目標側(ナックル1~1.5個)。
         フェースが開きやすく、フックが強い人の抑制に。
  • スクエア:中間(ナックル2~2.5個)。まずはここを基準に。

目安:両手の親指と人差し指でできる“V字”が右肩~顎を指すのがスクエア。
右に外れればストロング寄り、左に外れればウィーク寄りです。

正しい握り方:ステップバイステップ(右打ち)

  1. 左手から
  • グリップは“手のひら”ではなく指寄りに当て、斜めに通す。
    (小指の付け根→人差し指の第二関節方向)
  • 左親指はシャフトのやや右側(時計の2時方向)に置く。
    真上に置くと手首が固まりやすい。
  1. 右手を添える
  • 右手の生命線で左親指を包むように乗せる。
  • 右親指はやや左側(12時~11時)に置くと、両手のVが平行になりやすい。
  • 結合は体格・好みで オーバーラップ/インターロック/ベースボール から選択。
  1. グリップ圧(握る強さ)
  • 10段階で3~4からスタート。トップで3、インパクトで5~6まで自然に高まる感覚が◎。最初から7以上で握ると手首が固まり、当たり負けします。

選び方の指針(迷ったらコレ)

  • 手が小さい/握力が弱い
     → インターロックが一体化しやすい。
  • 平均的な手・違和感少なく始めたい
     → オーバーラップが無難で再現性◎。
  • 野球経験があり違和感を最小化したい
     → ベースボールでスタート→慣れてきたらオーバーラップ/インターロックへ移行も○。

※どれが“絶対正解”ではありません。
当たり・方向・再現性が出る握り=正解です。

よくあるミスと即改善

  • 手のひらでがっちり握る → 指で握る意識へ
                (手袋の平中央が早く擦り切れる人は要注意)
  • 親指を真上に長く置く → 左親指はやや右にずらすと可動域が戻る。
  • 左右のV字がバラバラ → 右肩~顎を“同じ一点”に合わせる。
  • 毎回握り位置が違う → グリップのロゴやエイミングラインを“基準線”にして固定。

ドリル&セルフチェック

  • スマホでV字確認:正面・上から撮影し、両Vが同じ地点を指すかをチェック。
  • タオルグリップ素振り:タオルを細く丸めて握り、両手の一体感と圧の変化(3→6)
               を体に覚えさせる。
  • 片手素振り(左→右):左手だけで10回、右手だけで10回。
               フェース面の感覚を指先で掴む。
  • 新聞紙ちぎり:新聞を丸めて振り、「ビリッ」と音が出る最小限の力を探る。
           過剰な力みを可視化。
  • グローブ摩耗診断
    • 左親指の腹が破れる→握力強すぎ/親指位置が真上過多。
    • 手のひら中央が擦れる→“パーム握り”気味。指握りに矯正。

グリップサイズと素材も効く

  • サイズ:アンダーサイズ/スタンダード/ミッドサイズ/ジャンボ。
    • フック強め・手が大きい → 太めで暴れを抑制。
    • スライス・手が小さい → 細めでフェース返りを感じやすく。
  • 素材:ラバーは滑りにくく万能。
       コード入りは汗・雨に強いがザラつき強め。季節と好みで選択。

スライス/フックの微調整

  • スライス気味 → 左手を半個ぶんストロングへ(ナックルが0.5個多く見える程度)。
  • フック強め → 左手を半個ぶんウィークへ。
    ※一度に大きく変えず、“0.5だけ” が定着のコツ。10球~1セッション単位で検証しましょう。

ルーティン化で“毎回同じ握り”に

1)左手フィンガー握り
→ 2) 左親指を2時
→ 3) 右手生命線で包む
→ 4) 両Vを右肩へ
→ 5) グリップ圧3で構える
→ 6) 深呼吸1回。
10秒の定型を毎回なぞれば、当日の波や緊張に左右されにくくなります。

    大切なのは「自分に合う握り方を、時間をかけて検証し、毎回同じに再現すること」
    1~2回で結論を急がず、最低でも数回の練習(50~100球×数日)は同じ条件で試してから判断しましょう。
     グリップが固まれば、スイング修正の効果も一気に出やすくなります。見つけること」です。

    壁2:スライスが止まらない

    ゴルフ初心者あるある第2位といえば、やっぱり「スライス」。
    特にドライバーで右へ右へと曲がってしまう…。
    これは多くの人が必ず通る道です。
    プロのレッスンを受ける人の大半も、最初に「スライス直したい」と相談するくらい。
    つまり、スライスに悩むのは“普通”のことなんです。

    ではなぜスライスが出るのか?そしてどうすれば止められるのか?
    原因と直し方を整理してみましょう。

    スライスの原因:アウトサイドイン軌道

    スライス最大の原因は、クラブが外から下りてくる アウトサイドイン軌道 にあります。
    この軌道だと、クラブフェースは開いたまま当たり、ボールに右回転(スライス回転)がかかってしまいます。

    なぜこの軌道になりやすいのか?

    • 「もっと強く叩こう」として、上からかぶせるように振ってしまう
    • 目標に合わせて腕を無理やり真っ直ぐ出そうとして、結果的に外から下ろしてしまう
    • 「真っ直ぐ飛ばしたい」という気持ちが、逆にスライスを生む

    こうした心理的な要因が、初心者をスライスの沼に引きずり込みます。

    イメージを変える:90度の自覚

    まず最初に理解してほしいのは「体の向きは目標に対して常に90度横を向いている」ということです。
    右打ちの場合、あなたの胸や顔は目標方向を向いていません。
    左を向いています。これを意識できないと、無意識に体を正面に合わせてしまい、クラブを外から下ろしてしまいます。

    僕がよく使うのは「ボールの真右から釘を打ち込むイメージ」。
    ハンマーで釘を打つように、ボールの右側からまっすぐインパクトを作る。
    これを意識するだけで、自然とクラブがインサイドから下りてくる感覚を掴めます。

    フェースローテーションを理解する

    もうひとつ重要なのが「フェースの自然な回転」を理解すること。
    初心者は「インパクトの瞬間、フェースはずっと真っ直ぐでなければならない」と思い込みがちですが、これは誤解です。

    実際のスイングでは、フェースはインパクト前に少し開き、インパクト直後から自然に閉じていきます。
    手首も返りながら回転しているのです。
    この動きを抑え込もうとすると、フェースが開いたまま当たり、スライスがさらに強調されます。
    「フェースは返るもの」「クラブは回転しているもの」だと知るだけで、打ち方が変わってきます。

    修正のための練習法

    スライス修正は、形を意識するより「体で覚える」のが近道です。
    以下のドリルを試してみましょう。

    1. インパクトバッグ練習
       ボールを打つ代わりにインパクトバッグ(なければクッションでもOK)を叩きます。
       「フェースが閉じながら当たる」感覚を体で覚えられるので、スライス防止に直結します。
    2. 右足体重ドリル
       右足に体重を残したまま、腰の高さまでのハーフスイング。
       自然とクラブがインサイドから下りてきて、カット軌道が直ります。初心者でも即効性あり。
    3. ボールを右足寄りに置く練習
       通常よりボールを半個~1個ぶん右足寄りにセットして打ってみましょう。
       クラブが自然にインサイドから下ろされ、外から振りに行けなくなります。これで矯正効果が高まります。

    ✅まとめ:スライスは必ず直せる

    スライスは「自分だけの欠点」ではなく、多くの人が通る登竜門です。
    でも正しい知識と練習法を身につければ、必ず改善できます。

    • 体の向きを理解し、正しいイメージを持つ
    • フェースは返るものと知る
    • ドリルでインサイドから振る感覚をつかむ

    この3つを繰り返すことで、右へ右へと消えていくボールは徐々に減り、「フェアウェイに残る快感」を味わえるようになります。

    「スライスが止まらない」と悩んでいる今こそ、ゴルフの基礎を体で覚えるチャンスです。

    クラブを見直す

    もし改善しないなら、クラブが合っていない可能性も。
    特にシャフトはスイングスピードで選ぶ必要があります。
    初心者セットを卒業したら、フィッティングを受けてみるのがおすすめです。

    壁3:飛距離が出ない

    最後の壁はやっぱり「飛距離」です。
    ゴルフは本来ターゲットスポーツであり、「狙った場所に運ぶこと」が最優先。
    それでもやはり、ドライバーでボールが遠くへ飛んでいくと気持ちいいものですし、セカンドショットが楽になり、スコアにも直結します。

    ところが実際には「思ったより飛ばない」「同伴者よりいつも置いていかれる」という悩みを抱える初心者が非常に多いのです。
    では、なぜ飛ばないのか?原因を整理していきましょう。

    ① 手打ちになっていないか?

    初心者の大半は「腕だけ」でクラブを振っています。
    成人男性にとってクラブは軽いので、手先だけでも振れてしまうのですが、これでは力がボールに伝わりません。

    飛距離を伸ばすために必要なのは「体と腕とクラブが一体」になって動くこと。
    特に肩と腰の動きがカギです。

    • バックスイングでは肩をしっかり回す。
      右打ちなら、背中を目標方向に向けるくらい大きく回しましょう。
    • ダウンスイングは腕からではなく腰・下半身からスタートする。
      下半身リードで振れば、自然とクラブはインサイドから下り、パワーが効率的に伝わります。

    イメージは「腕で振る」のではなく「体の回転にクラブがついてくる」。
    これを意識するだけで、当たりの強さがまるで違います。

    ② 力みすぎていないか?

    「もっと飛ばしたい!」と思うほど、ついグリップをギュッと握りしめて力任せに振ってしまいます。
    でも実は、これが大きな落とし穴。
    強く握ると手首や腕の動きが固まり、クラブのしなりを殺してしまうのです。

    飛距離を生むのは「クラブの走り」。
    そしてクラブが走るためには、適度に脱力していることが大切です。

    • 握る強さは 10段階で6〜7割 が目安。
    • トップではリラックス、インパクトで自然に力が入るくらいがベスト。
    • 無理に「全力で振る」より、「軽く振ったのに飛んだ」ときの感覚を大切に。

    僕自身、始めた頃は全力で振るのに全然飛ばず、「力を抜いて振ったら急に飛んだ」ことに驚いた経験があります。
    力を抜く勇気こそ、飛距離アップの秘訣です。

    ③ 芯に当たっているか?

    意外かもしれませんが、飛距離はヘッドスピードだけでは決まりません。
    一番大事なのは「芯に当たるかどうか」。
    どんなに速く振っても、芯を外せばパワーは逃げてしまい、飛距離は落ちます。

    • まずは小さいスイングで真っ直ぐ芯に当てる練習をしましょう。
    • アプローチのように短い振り幅で、ボールをしっかり捕らえる。
    • そこから少しずつ振り幅を大きくしていけば、自然と飛距離は伸びます。

    「大振りして芯を外すより、小さく振って芯に当てる」ほうが確実に飛びます。
    初心者ほどこの考え方が重要です。

    ✅ まとめ

    初心者が飛距離を伸ばすための基本は、この3つです。

    1. 体を使う ― 肩・腰を回して、下半身リードで振る
    2. 力を抜く ― グリップを強く握らず、クラブの走りを引き出す
    3. 芯に当てる ― 小さいスイングで確実に芯を捉えることから始める

    この3つを意識するだけで、無理に力まなくても、ボールはグッと前に飛び出してくれるようになります。
    飛距離は「腕力」ではなく「効率と再現性」。
    焦らず基本を積み重ねていけば、必ず伸びていきます。ルはグッと前に飛び出してくれます。

    まとめ

    ゴルフ初心者が最初にぶつかる壁は、

    • ボールに当たらない
    • スライスが止まらない
    • 飛距離が出ない

    この3つに集約されます。どれも「自分だけじゃない、みんな同じ道を通っている」ということを知るだけでも気持ちが楽になるはずです。

    そして大切なのは、一度に全部を直そうとしないこと
    スイング中に2つも3つも意識すると、体は混乱して逆に崩れてしまいます。
    だからこそ、まずは「今日はアドレスだけ」「次はグリップだけ」と小さなテーマを決めて、一歩ずつ進めていきましょう。

    僕自身もまだまだ完璧ではありません。練習のたびに新しい気づきがあり、悩みと喜びの繰り返しです。
    でも、その「壁を乗り越えるプロセス」こそが、ゴルフを続ける最大の楽しさだと思います。

    これから皆さまと一緒にゴルフを楽しんでいきましょう!

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